NTTエレクトロニクスのHDTVエンコーダを米国大手番組制作会社が採用 米大リーグ野球春季キャンプの米日中継で活躍
2007年2月20日
SNG(衛星中継)のHD化を強力にバックアップ
NTTエレクトロニクス株式会社(以下NTTエレクトロニクス)は同社のMPEG-2 HDTVエンコーダ/デコーダを、米国の大手番組制作会社であるInternational Media Services,Inc(以下「IMS」)に納入し、このたび2月中旬から3月下旬までフロリダで行われる米大リーグ野球の春季キャンプの中継に使用されることを発表しました。
放送のデジタル化に伴い放送コンテンツのHDTV化が急速に進む中、スタジオでの撮影映像に留まらず、屋外現場からの中継映像についてもHDTV化のニーズが高まっています。特に、スポーツ中継においては、スピード感ある選手の動きを楽しむため、高精細で臨場感あるHDTV映像が求められています。NTTエレクトロニクス製品は、屋外中継のHDTV化を強力にバックアップします。
今回の中継は、春季キャンプの映像を衛星・光回線を使用して、日本の各テレビ局並びに米国の大手スポーツ番組局などに配信をするSNG(サテライト・ニュース・ギャザリング;衛星中継)であり、映像はOBトラック内に搭載されたNTTエレクトロニクス製MPEG-2 HDTVエンコーダHE3100でHD-SDIからDVB-ASIへMPEG-2データ圧縮され、衛星回線へと伝送されます。更に日本へは米国内拠点から光回線で伝送されます。
NTTエレクトロニクスのMPEG-2 HD エンコーダ HE3100、及びMPEG-2 HD デコーダ HD3100は、自社製チップ「VASA」によるハードウェア化によって、大幅な高画質化を実現し、世界中で高い評価を受けております。同時に、ハードウェア化により、スタジオと中継現場の掛け合いに重要な低遅延を実現します。映像は1080i、720p等のHDTVフォーマットのみならず、576i、480i等のSDTVにも対応、音声は最大2系統、合計8chのエンコードが可能です。またフロントパネルによる容易な操作、短時間でのブートアップを実現しています。更に、画像と音声の位相差がゼロという特徴を有します。
上:HD MPEG-2 エンコーダ HE3000シリーズ (ハーフラックサイズ)
下:HD MPEG-2 エンコーダ HE3100シリーズ (フルラックサイズ)
IMS社長ドン・ヒューズ(Don Hughes)氏は次のようにコメントしております。「NTTエレクトロニクスのH3100シリーズの採用により、HDTVによるSNG中継が可能となりました。画質に厳しい日本の顧客をも満足させる番組制作が可能となり、当社にとって大きなビジネスチャンスになると考えています」
NTTエレクトロニクスのマルチメディア事業部長、大久保恒夫は「NTTエレクトロニクスでは、今回採用していただいたH3100シリーズの上位機種として、音声機能を強化したHDTVエンコーダH5100シリーズをリリースするなど、製品ラインナップの強化を進めています。世界的なHigh Definitionデジタル放送の拡大に伴い、今後も海外の放送ネットワークへの高画質対応エンコーダ/デコーダの拡販を積極的に推進していく予定です」と述べています。