欧州最大の放送技術展「IBC2008」に新製品・新技術を出展
ハイ4:2:2プロファイル対応のAVC/H.264コーデックソリューションを紹介
2008年8月26日
NTTエレクトロニクス株式会社(以下、NTTエレクトロニクス)は、日本電信電話株式会社(以下、NTT)と共同して、来たる9月12日から16日までオランダ、アムステルダムにて開催される欧州最大の放送技術展「IBC2008」(ブースNo.1.B18)に出展します。今回はHD化、AVC/H.264化が急速に進む欧州市場を中心に、放送素材伝送用ハイ4:2:2プロファイル対応のAVC/H.264コーデック装置を始めとし、放送用機器向けデバイス製品および制作向けコーデックソリューションを多数の大画面モニタによるデモンストレーションを交えて、一同にご紹介します。
また、同時にAVC/H.264化の将来を見据えたリアルタイムコーデックソリューションの最先端研究技術展示も行います。
出展品目および、会場内でのNTTエレクトロニクスブース場所情報は以下のとおりです。
1. リアルタイムコーデックソリューション
AVC/H.264対応 HDTV/SDTV エンコーダ/デコーダ「HV9100シリーズ」
ハイ4:2:2プロファイル対応のAVC/H.264 CODEC LSIチップセットを搭載しており、高画質、低遅延を実現しました。また、オプションでMPEG-2フォーマットにも対応可能で、現在運用しているMPEG-2から、将来的なAVC/H.264への移行がスムーズに行えます。会場では50インチのフルHD大画面モニタを複数台並べ、それぞれのアプリケーションに応じた異なるビットレートにおける画質比較を体験いただけるデモンストレーション展示を実施いたします。
MPEG-2対応 HDTV/SDTVリアルタイムエンコーダ/デコーダ「H5000シリーズ」
MPEG-2 HDTV 素材伝送用の軽量・小型な高画質エンコーダ/デコーダです。1Uハーフラックサイズかつ軽量なため、中継車/ヘリコプタ/オートバイといった移動体への搭載が容易です。SNG/専用線による報道・イベント現場からの伝送・中継に活躍します。
MPEG-2 to AVC/H.264 HD/SD対応 リアルタイムトランスコーダ「HVT9100」
MPEG-2 HDTVからより圧縮率の高いAVC/H.264へリアルタイムにトランスコードが可能で、IPTVやCATV、衛星に向けた高画質のHDTV映像配信に最適です。
2. 放送用機器向けデバイス製品
AVC/H.264 エンコーダ/デコーダLSI「SARAENC/SARADEC」およびモジュール「SC50KE/SC50KD」
放送市場で高い実績を誇るコーデックLSI「VASA」の高画質を継承した新開発のAVC/H.264 エンコーダ/デコーダLSI「SARAENC/SARADEC」および、SARAENC/SARADEC LSIと高速メモリをモジュール化した「SC50KE/SC50KD」モジュールを初展示します。シンプルな機器構成でプロ画質を実現可能で、SNG、FPUなどの放送用機器に最適です。
MPEG-2からAVC/H.264へのリアルタイムトランスコードが可能なシングルチップLSI「Matiz」
MPEG-2フォーマットのHDTV、SDTVコンテンツをAVC/H.264へ変換し、高画質なまま少ないデータサイズで蓄積・送信することを可能にする、世界初のシングルチップトランスコーダLSIを展示します。
その他、放送用機器向けデバイス製品
- HDVカメラや無線デジタル映像機器向けのMPEG-2コーデックLSI「Super ENC V」「LibraENC」
- 最高画質と安定性で、日本を始め世界中の放送市場で採用されているMPEG-2 HDTVシングルチップコーデックLSI「VASA」
3. 制作向けコーデックソリューション(NTT-ATの共同出展)
ソフトウェアエンコーダ
AVC/H.264 HDTV ソフトウェアエンコーダ「HDE-100」は、IPTVのVoDサービス等で高画質・高圧縮が望まれるコンテンツ制作に最適です。本ソフトウェアエンコードのパッケージだけでなく、ファイルトランスコードアプリケーションなどの開発用途としてAVC/H.264ソフトウェアエンコーダSDK「HDVE-100 Encoder SDK」の提供も行っております。
MallVision~HD映像(AVC/H.264 HDTV)配信システム
予め登録したスケジュールに従って、HD映像(FullHD:1080i)を複数拠点に配信し、自動再生する配信システムです。映像による商品広告、映画/TVドラマ等の広告映像配信システムに最適です。高精細で臨場感ある新しい映像配信ソリューションを是非体感してください。
4. 次世代最先端技術展示(NTTサイバースペース研究所(※)の技術展示)
4k×2k映像ソフトウェア符号化技術
4k×2k映像に対し、その縮小映像の情報を利用することで効率的なH.264符号化を実現します。Nパス符号化によるオフライン処理によって最適なエンコードパラメータを決定することで高効率な圧縮を実現します。並列処理に対応しているので、エンコーダソフトウェアを動作させるPC(Personal Computer)を複数使用することで高速化が可能です。
5. インタラクティブ パノラマ映像技術(NTTサイバースペース研究所(※)の技術展示)
複数のカメラで撮影した映像シーンを高効率で圧縮する符号化方式で、ユーザが自由に視聴位置を切り替えて映像を楽しむ、新しい視聴スタイルを提供できます。マルチビュービデオコーディングはAVC/H.264の拡張方式として2008年に標準化される予定です。
6. SVCリアルタイムソフトウェアコーデック(NTTサイバースペース研究所(※)の技術展示)
スケーラブル符号化は、様々な解像度・フレームレート・画質での再生に対応した圧縮ファイルを生成可能な符号化方式です。昨今の多様な通信・観視環境へ対応する期待の高まりをうけ、ISO/ITU-TによりAVC/H.264のスケーラブル拡張標準方式SVC(Scalable Video Coding)が策定されました。会場では、SVCに準拠しつつNTT独自の高画質化・高速化技術を取り入れたソフトウェアによる実時間スケーラブルコーデックのデモ展示を行います。
※2012年7月にNTTメディアインテリジェンス研究所に名称変更
展示会情報
- 展示会名
IBC 2008 (International Broadcasting Convention、
リンク先は情報が更新されている場合があります)- 会期
- 2008年9月12日(金)~16日(火)
- 会場
- オランダ、アムステルダム、RAI インターナショナル・エキシビジョン・コングレスセンター
- ブースNo.
- 1.B18 (Hall.1)
- フロアガイド