NTTエレクトロニクス社、200Gb/s高性能DSPを20nmコヒーレントDSP製品ラインナップに追加
- 最新DSPコアを搭載、DWDM光ファイバリンクの伝送容量や到達距離を拡大 -
2015年9月28日

概要

  • 200Gb/s 高性能DSPサンプル出荷を開始
    100Gb/s 低電力DSPに続き、Broadcom社との提携によるアナログ・デジタル混載技術を駆使した20nm コヒーレントDSP製品ラインナップを拡充
  • 最新DSPコアで送受信性能を改善
    光増幅中継数を削減もしくは到達距離を拡大
  • 複数の多値変調方式をサポート
    200 Gb/s DP 16QAM はメトロアクセス網の容量を倍増、150 Gb/s DP 8QAM はメトロ地域網を容量アップ、100 Gb/s DP QPSK は長距離網の到達距離を拡大

ECOC 2015, スペイン バレンシア 2015年9月28日

NTTエレクトロニクス株式会社(以下NEL)は、データセンタ間トラヒックの急伸を支える大容量波長多重(WDM)光ファイバ通信システムの本格普及に向けて、高性能デジタルコヒーレント信号処理LSI NLD0660(以下 高性能DSP)のサンプル出荷を開始しました。光信号対雑音比OSNR性能を抜本的に改善、高次の直交振幅変調QAM方式もあわせて提供することで、メトロアクセス・地域・長距離網の光ファイバリンク容量もしくは到達距離を拡大できるようになります。

NLD0660高性能DSPは、最新のデジタルコヒーレント信号処理(DSP)コアを搭載、軟判定誤り訂正符号(SD-FEC)で符号化利得(NCG)12dB を達成するなどOSNR性能を大幅に改善し、光増幅中継数の削減もしくは到達距離(光送受信トランシーバ間隔)の拡大を可能にします。こうした優れた性能に加えて、NLD0660高性能DSPは、複数の偏波多重(DP)多値光変調方式をサポートします。200Gb/s 16値 DP 16QAMを使えば近距離メトロアクセス(MA)リンク容量を倍増、150Gb/s 8値 DP 8QAM では中距離メトロ地域(MR)リンク容量を改善できます。一方、従来からの100Gb/s 4値 DP QPSK ではOSNR改善により長距離(LH)リンクの到達距離を拡大できます。二つのDSPチップを用いて、二つの光信号波長を近接配置するナイキスト・スーパーチャネル技術を使えば、MA/MR/LHの各DWDMリンクにおいて 少なくとも100GHz 帯域あたり400/300/200 Gb/s の情報伝送が可能です。

本製品NLD0660 高性能DSPは、米国Broadcom社(NASDAQ:BRCM)との提携( ※1 )にもとづくNELによる業界初の20nm CMOSコヒーレントDSP製品ラインナップの第二弾です。本製品も、量産出荷中のNLD0640 低電力DSP( ※2 )と同様に、Broadcom社の最先端20nm CMOSアナログ・デジタル混載技術を採用しています。

なお、本製品には、総務省の委託研究「超高速・低消費電力光ネットワーク技術の研究開発」の研究開発により得られた成果が用いられています。

製品写真「高性能デジタルコヒーレント信号処理LSI NLD0660」

今後の予定

NTTエレクトロニクスでは、Broadcom社との提携を通して今後も業界最先端の高速光通信ASSPラインナップを拡充していきます。


<本件に関するお問い合わせ先>

NTTエレクトロニクス株式会社
営業本部 光通信デバイス営業ユニット

E-mail:bc-dsp@ntt-el.com

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