コヒーレント光通信デバイスのポートフォリオに高性能アナログ半導体ICを追加
光トランシーバ向け光電融合デバイス開発強化へ米国での半導体開発への投資を初実施NTTエレクトロニクス、横浜(日本)/ビーバートン(米国)
2022年11月14日
概要
- 100G~600G+のコヒーレントDSP製品ラインナップで市場を先導
- 新会社 “fJscaler Inc.”(米国オレゴン州ビーバートン)を子会社化
- 経験豊富なチームが高性能なアナログ リニア コヒーレント半導体集積回路(IC)開発にフォーカス
- データセンター間接続、長距離光通信網や、将来の新市場に向けたコヒーレント光通信アプリケーションを先導
横浜(日本)/ビーバートン(米国) 2022年11月14日
NTTエレクトロニクス株式会社(以下、NTTエレクトロニクス)は、同社が世界のシステム/モジュールメーカー向けに提供する毎秒100Gビット超(100G+)の超高速コヒーレントDSP製品ポートフォリオをさらに強化するため、アナログ半導体集積回路(IC)への戦略的投資を実施しました。新たに子会社化した “fJscaler Inc.”(以下、fJscaler)は、その豊富な人材によって、光通信の物理層デバイスの鍵を握るアナログICをデータセンター市場に供給してきました。fJscalerは、100-400G ZR/ZR+市場向けのリニアドライバおよびTIA製品を販売するとともに、次世代のコヒーレント光通信などの成長市場に寄与すべく、ロードマップに沿った製品開発に取り組みます。
fJscalerは、高速かつ高性能のICを設計するファブレスの半導体ベンダとして、NTTエレクトロニクスがその大部分を保有する新子会社となります。コヒーレント光通信あるいはPAM4などの直接変調・強度検出による光通信などの市場向けに、キーデバイスを提供し、モジュールや伝送装置を製造する異なるベンダ間における対向接続運用にも貢献します。
NTTエレクトロニクスのグローバル戦略担当取締役の石田修氏は、次のように述べています。「NTTエレクトロニクスの100G超コヒーレント光通信向け光電融合デバイスのロードマップの着実な遂行に向けて、fJscalerは必要不可欠で戦略的にも重要であり、NTTエレクトロニクスの光電融合デバイスの市場投入までの時間を短縮し、性能的にも付加価値の高いソリューションの提供が可能となります。また、fJscalerが、そのアナログICを他社の光通信デバイス向けにも販売することで、スケールメリットをもたらしてくれることも期待しています。」
fJscaler CEOのJan Filip氏は、次のように述べています。「1Gから現在の400Gリニアコヒーレント光学に至るまで十億個超のICを製造してきた我々の経験豊富なチームにとって、本日はエキサイティングな新局面を迎えました。我々はICの設計/開発/製造を網羅する事業チームで、米国を足場に、NTTエレクトロニクスや他顧客に向けて時代の先端を行くビジネス機会をもたらします。このチームが多年にわたり築いてきたNTTエレクトロニクスとの価値ある連携関係を、今後も継続し強化していくことをお約束します。」
fJscaler Inc.について
fJscaler は、技術革新と高品質な半導体製品を20年以上にわたり光通信市場に提供してきたチームから構成されています。fJscalerのミッションは、ディジタル技術に支えられたアナログ信号処理により、低遅延のまま、超低電力(femto-Joule)へと光ファイバ通信をスケールさせることです。fJscaler は 100G-400G コヒーレント光通信用の高速リニア半導体素子を生産しています。