NTTエレクトロニクスとブロードコム社、次世代コヒーレントDSPでビジネス提携
- 最先端 CMOSプロセス技術で100Gモジュールやラインカードの小型化・高性能化に貢献 -
2013年3月19日
NTTエレクトロニクス株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長 吉村寛)とブロードコム・コーポレーション(本社:米国カリフォルニア州アーバイン、NASDAQ : BRCM)は、本日、次世代コヒーレント光ファイバ通信用のデジタル信号処理(DSP)LSIにおけるビジネス提携を発表しました。次世代の低消費電力100G DSP LSIを手始めに、通信ネットワークのさらなる帯域拡大や柔軟性向上に向けたソリューション提供に取り組みます。
オンデマンドサービスや映像ストリーミングなどのブロードバンド・アプリケーションの普及により、バックボーンコア・メトロネットワークでの帯域需要が急伸し、世界各地で通信事業者がコヒーレント100G光伝送システムの導入を進めています。そのキーデバイスがコヒーレントDSP LSIです。偏波多重された高速光信号をコヒーレント検波する際に、分散補償(※1)や軟判定誤り訂正(※2)などのデジタル電気信号処理を駆使して、ファイバ伝搬で歪んだ信号波形から正しい信号データを復元します。現在唯一の市販DSP-LSIがNTTエレクトロニクスから全世界にむけて提供されており、グローバルな産業に広く貢献しています。
その100G コヒーレントDSP LSI のサプライヤであるNTTエレクトロニクスと、最先端CMOSプロセスによる通信半導体ソリューションを提供するブロードコム社の提携によって、次世代100G DSP LSIはさらなる進化を遂げます。コアメトロ光ファイバ通信ネットワークでのアプリケーション毎にDSP機能を最適に構成することで、コア用途で20W以下、メトロ用途ではさらなる低電力動作が期待されます。100Gラインカード高密度実装やプラガブルなCFP型コヒーレント光トランシーバ実装用途への道を拓き、通信ネットワークのさらなる帯域拡大や柔軟性向上に貢献することを、目指します。
本記事に関する補足情報
NTTエレクトロニクスについて
NTTエレクトロニクス株式会社は1995年から光通信用デバイスの開発・製品化に取り組み、今日では、100G光通信システム、ROADMコンポーネント、FTTHネットワークなどに向けた幅広い製品群を提供しています。2012年には世界に先駆けて100Gコヒーレントデジタル信号処理(DSP)LSIの製造販売を開始、現在でも世界唯一の100Gデジタルコヒーレント光通信向けASSPソリューションとして、高効率な光通信ネットワーク構築に大きく貢献しています。詳細については https://www.ntt-innovative-devices.com/ をご覧ください。
ブロードコム社について
フォーチュン500®企業のBroadcom Corporation(ブロードコム・コーポレーション、NASDAQ: BRCM)は、有線およびワイヤレス通信向け半導体分野で技術革新を進める世界的なリーダー企業です。ブロードコムR製品は、家庭、オフィス、モバイル環境において、シームレスな音声、ビデオ、データ、マルチメディア機能を実現しています。「Connecting everything®」をミッションに、業界で最も広範な最先端システム・オン・チップ(SOC)および組み込みソフトウェア・ソリューションを提供し、世界に変革をもたらしています。詳細については http://ja.broadcom.com/ をご覧ください。
Broadcom®、pulse ロゴ、Connecting everything®、Connecting everythingロゴ、BroadR-Reach® は、米国、EU、およびその他の国における Broadcom Corporation および(または)同社の関連組織の商標です。記載されているその他の全ての商標または商標名は、各所有企業に帰属します。
【用語解説】
- ※1
- 分散補償
波長により、光ファイバ中に伝わる光の速さが異なるため、長距離伝送すると波形が崩れてしまう。その崩れてしまった光信号の波形を復元する。 - ※2
- 軟判定誤り訂正
軟判定とは、通常、デジタル情報ビットは1か0かで区別されるが、“0”に近い“1”や、“1”に近い“0”など、“確からしさ”を表す情報を併せ持つ判定方法。送信したい情報ビットに一定の規則に従った情報を付加して送信し、ビット誤りが発生しても、付加した情報をもとに受信側で軟判定を行いビット誤りを検出・訂正する。
本件に関するお問い合わせ先
NTTエレクトロニクス株式会社
広報担当 林(りん)
Email: bc-dsp@ntt-el.com
ブロードコム・ジャパン合同会社
カントリーマネージャー 髙市 良治
報道関係のお問い合わせ先
共同PR株式会社
ブロードコム広報担当:干場/兼森
Email:brcm-pr@kyodo-pr.co.jp