920MHzアクティブRFIDを活用したクラウド型パレット管理システム
「スマートパレット※1システム」を世界で初めて実用化
2014年9月8日
ユーピーアール株式会社(代表取締役社長:酒田 義矢、本社:東京都千代田区、以下 UPR)と関連会社ロケーション株式会社(代表取締役社長:中村 康久、本社:東京都千代田区、以下 TLI)は NTTエレクトロニクス株式会社(代表取締役社長:萩本 和男、本社:神奈川県横浜市、以下 NEL)と協力し、見通し内300mかつ1リーダあたり最大5万個のタグを収容可能な920MHzアクテイブRFID ※2 を活用したクラウド型パレット管理システム「スマートパレットシステム」を世界で初めて実用化しました。
このスマートパレットを利用すれば、パレットの管理や商品の在庫管理が可能になるばかりでなく、そこで得られるビッグデータを活用することにより、物流全体の流れの可視化が可能になるため、将来的にはパレットや商品の地域分布の把握を始め、景気動向予測もできるようになります。本システムは9月9日から開催される「国際物流総合展2014」(~12日まで、東京ビッグサイト)で実機および動態展示をします。
従来のUHF帯パッシブタグをパレットに装着した場合、積載貨物による、読み取り距離の変化による読み取り率の問題とリーダのコストの問題等があり効率的に利用している実例は非常に少ないのが現状です。
スマートパレットは920MHzアクティブRFIDを利用しているため、以下の優れた特長を有します。
- 屋外の見通しの良い場所なら300m程度、屋内でも金属でシールド(遮断)されているような特別な環境でなければ30-50mの通信距離が確保(読み取り)できます。
また定期的に信号を送信するため、倉庫に保管されている間は定期的な現物確認が可能になり、その結果、従来のUHF帯パッシブタグと比較すると読み取り率が飛躍的に向上します。 - 920MHz帯を利用しているため無線LANとの干渉は一切発生しません。
- 動作アルゴリズムを最適化することにより、読み取り頻度1分間に1回程度で、市販電池で常温利用であれば寿命10年を実現しました。
- スマートパレットは最も密度が高い、空パレット倉庫で動作することを目的に作られているため、上記の条件で1リーダあたり最大5万個程度のタグの同時読み取りが可能です。さらに5万個以上のタグを読み取る場合でも、パラメーターを変更することにより対応可能です。
スマートパレットは次のステップで展開を進めます。
ステップ1:パレットそのものの管理
最新のタグ・リーダ(長野日本無線株式会社製)を活用してパレットの個品管理をすることにより、各拠点での適正在庫の把握が可能となり、投資の効率化や課題となっているパレットの紛失対策が可能となります。
ステップ2:倉庫内の商品管理
バーコード等によりパレットとその上に搭載された製品を紐付けることにより製品のトレーサビリテイ等の商品管理が可能になります。
ステップ3:海外展開
今回開発したタグ端末は世界中で利用可能な920MHz帯を利用しているため、比較的容易に海外展開が可能であり、欧米はもとより、特に物流インフラの発達していないアジア各国を中心として積極的に海外展開できます。
各社の主な役割
- UPR
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- スマートパレットを利用したパレット管理事業
- 収集したビッグデータを活用したソリューション事業
- スマートパレットの海外展開
- TLI
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- スマートパレット用クラウドサーバの構築、運用
- リーダの置局設計業務及びコンサルティング
- NEL
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- アクティブRFID高収容制御ソフトウエア開発
- アクティブRFIDのID管理
- ※1
- 「スマートパレット」は、ユーピーアール株式会社の登録商標です。
- ※2
- NTT未来ねっと研究所が開発したRFIDの収容(帰属)処理時間を短縮する高収容制御技術を利用した920MHzアクティブRFID。
<お問合せ先>
ユーピーアール株式会社
マーケティング部広報室 担当:井沢・岡田
mail:market@upr-net.co.jp